2年間の別離は、少しだけコドモだった私を強くしてくれて…。
彼が与えてくれたチャンスを活かして、仕事に一心不乱に打ち込んだ。
だけど2年間離れて分かったのは、なおさら彼への想いが強くなった事…。
だから私はもう、この手を離さないって決めてるからね・・・
エントランスを抜けると、そのまま到着したエレベーターに乗り込んだ私たち。
「はぁ…、今日も綺麗ー」
彼の腕をギューッと離す事無く、溜め息にも似た感嘆をあげてしまった。
彼のマンションで生活をし始めた私は、エレベーターも大好きな空間のひとつで。
それはマンション内のエレベーターから臨む、煌びやかな夜景を見られるから…。
「あぁ、真帆には劣るけど…」
何度見ようが飽きない夜景をウットリ眺めていると、頭上から降ってきた言葉。
「もうっ、ムード台無し…!」
正面から視線を外して、飄々とする彼をジッーと横目で見上げれば。
「エロい声を聞かせた真帆が悪い」
「っ…、知らない――!」
頭頂部へとチュッとキスを落として笑った彼に、今日も翻弄されそうだ・・・

