なんか、あんなカイジ、初めて見た。
仕方なく自転車の方向を変え、予定していたユカの元へと向かう。
一人にさせろと言われた以上、彼を追うべきじゃない。
…だけど、「同じ空気を吸いたくない」なんて、いくらカイジでもそんなこと、言うんだろうか…?
「ヤマト!!」
2月14日、金曜日。
『ヤマトをさ、友達に紹介していい?』
昨日突然電話でそんなことを言われた。
勿論嫌だと言ったのだが、それで『チョコはあげない』と言われれば、紹介される他ない。
「お、おう」
自転車を止めた。
彼女の学校の校門前、ユカ以外に、2人の女の子が立っている。
「えっと、友達のミノリとユウコですっ」
背が高く、スラッと美人なミノリちゃん。
ちっちゃくてお顔がぷにぷにで癒し系っぽい、ユウコちゃん。
今までユカの友達とは何度か会ったことがあったけれど、これ程「女子高生」っぽい人には会ったことがなかった。(いつもユカのパンクロックバンドメンバーだったから)
「クラスで仲良くさせてもらってるの。で、この人が…」
一瞬、空気が止まる。
「……アタシの彼氏です…」
友達2人に、「待ってました」というような顔をされた。
いやはや恥ずかしい。
女子ってまぶしくて、はずかしいぜ。



