カイジは自分の勉強机、俺は折りたたみ式のテーブルに、勉強道具を広げた。
「……なあ」
もう我慢できない。最初っから勉強なんてするつもりさらさらねーんだ、聞こう。
「なんだよ。今俺古典の訳確かめてるんだけど」
「そんなのは後でいいよ。暇だし、なんか世間話しようぜ」
「世間話?んなもんする暇オレにはねえ」
「……。」
しまった、話の持って行き方間違えた。
「俺漢字苦手なんだよねー、頭に入ってもすぐ忘れる」
「それは災難だな。漢字が一番点稼げるのに」
「そうなのか。じゃ、頑張ろ。そういや3次審査の結果もうすぐだよな、いつだったっけ」
3次審査の結果は来週までに来ることは知っていたが、とりあえずそれっぽいことから話始めるためのネタに使ってみる。
思った通りにカイジは返事をくれた。
「来週までにライブハウス宛てで来るって言ってたじゃねえか。」
「そうだったそうだった。行けるかね~行きたいね~、もうすぐCDも完成するし」
「CDはもうちょっと先だったよな。フェス開催日には余裕で完成するけど」
「うん。バンドねえ。なんか俺、青春してるって思うよ」
「それは良かったねえ。はい、じゃあ勉強に戻りましょうか」
「………。」
良い感じで世間話になってたのに!!!!!
もうすぐ軽音部の話題に持っていこうと思ってたのに!!!!!
…まさか、俺が知りたいこと、カイジ、分かってる?



