「そーだよ。ヤマトは音程完璧だったから毎日やればものすごい奴になるだろうし」
「まじか?」
「本気だ。」
カイジに誉められた。
「それに比べてナツは…」
「なに何?!上手いオレ!?」
「ギター歴半年にしては下手過ぎる」
「ガコーン」
ガコーン?
いつ以来だこんな言葉聞いたの。
「毎日ね、最低でも2時間はギター触るの」
「「2時間!?」」
俺と鮎川は顔を見合わせた。
「いや、最低だから。プロ目指してる奴だっら学校帰って来たら夜中まで永遠弾いてるよ」
「「ご飯は!?風呂は!?宿題は!?」」
「どーせ宿題なんかしねえだろうが。」
そうだけど…
2時間か。
メジャーデビューを掲げたからにはそれくらいやらなきゃいけないのかな。
「とりあえず、今度スタジオ借りっから練習しといて。」
チャイムが鳴り、バサーっとカイジは楽譜を置いて走って行った。
そっか、あいつは特進クラスだから。
ヤンキーなのに頭良いって一番モテる奴の条件じゃん。



