あの日、俺は鮎川の家に行っていつも通りあいつらと話した。
曲も見せると、思いのほか皆賛成してくれて。
ユカが言ってくれたことは正解だった。
しばらく会っていないから、益々どきどきが増していて。
俺はきっと次彼女を見ても、目を合わせられないかと思う。
いや、これはホント、マジで。
好きとは違うし、ただの友達という気持ちでもない。
なんだか、宇宙空間にフワフワして、宙ぶらりんな感じだ。
どうにかしてほしい。
俺はどうかしてる。
こないだまで奈津子ちゃん奈津子ちゃんと叫びまくっていたはずなのに。
「好きにもレベルがあるよね」
突然鮎川が呟いた。
呟いた?もしかして俺に向かって言った?



