その日の夜。
携帯が鳴った。
知らないアドレスだ。
誰かな?

『初メール
知弥だよー
登録よろしくな
突然だけど明日一緒に
海行かね??』


知弥カラメールきたあ!
しかも海に誘われちゃった!
あたしは嬉しすぎて
何度も知弥から来たメールを読み返して一人でニヤけて返事を返すのをすっかり
忘れていた。

あっ!やば!早く返事
返さなきゃ!

急いでメールを打っていると、電話が鳴った。

もお〜誰よこんな時に!

ちょっとふてくされながら電話に出た。

『もしもし〜…。』

『もしもし、奈緒?
俺、知弥』

知弥だ!どーしよなんか
緊張する…。

『知弥かあ。どおしたの?』

冷静を装った。

『メールみた?』
『みたよ!今返事しようとしてたの』

『あっ、まぢ?返事こなかったから、待ちきれなくて電話しちまった。急にごめんな…』

『全然だよ!明日は何もないから一緒に行けるよ』

『よしッ、じゃあ明日の10時にいつもの場所で待ってるからな』

『はいは〜い。じゃあまた明日ね』

『おう!おやすみ』

『おやすみなさい』

電話を切った後あたしは
しばらく放心状態だった。

う〜緊張したよ〜。
うまく話せてたかな?
そーだ!明日着ていく服決めなくちゃ!