「くるしいだろ?」
二郎(じろう)は、首を締め付けている少女に、たずねた。
「…」
少女は、苦しげな顔をしながら、うなずいた。
二郎は、ニヤつきさらに首を締め付けた。
少女は、苦しさと恐さで涙ぐだけ。
二郎は、愉快な顔をしている。
「その顔いいよ、そそるね」
その言葉に、少女は自分が殺されることを予知せざる思いでいっぱいになり、ますます涙を流しつづけた。

「泣け、泣け、泣け」
二郎は、興奮状態になっていた。
「はやく、やれば…」
二郎の耳にささやきがきこえた
「!」
さすがにびっくりした、二郎は、驚きのあまり、首をしめる手をゆるめ振り返った。
同時に少女は、咳込みながら、くずれるように座り込んだ。

「はやく、とどめさしなさいよ」
凛々子は、冷淡な様子で立つている。
「…」
二郎は、自分の行動を止めることなく、あおる
少女に驚きをかくせない