「あ…」 「あ…」 タイミングが悪い。 本屋にでも行こうかと思って外に出ると、そこには颯太がいた。 しかも、由希ちゃんと二人で。 目が合ったものの、あたしはすぐに視線を逸らし二人の前を去る。 その時、後ろから颯太の声が聞こえたけど無視した。 「ただいまー」 「おかえりー、颯太君来てるわよ」 2階に上がろうとするあたしにお母さんが言った。 「あんたの部屋にいるからね」 「わかった」