「さっきから遠藤君って言ってるけど、僕の事えんちゃんでもタクミでもいいよ」
「えっ…なっ馴れないよ。それに恥ずかしい」
呼び捨てやあだ名で呼べない私を見て「サユリちゃんかわいいね」と笑うえんちゃん。
楽しい同窓会が終わった。
マイクを持った幹事が挨拶をして二次会の説明をする。
違う子と喋っていたクミが私の所へ駆け寄る。
「サユリ〜二次会行く?」
「私パス。凄く楽しかったから行きたいけど、明日朝一番で大事な打ち合わせあるから」
そうクミに話すと、「わかったぁ。気をつけて帰りなよ」と残念そうな顔をするクミ。
「じゃあ、えんちゃん行こう!」
「クミ酔ってるだろ?」
「少し。サユリの代理だ付き合え!」
酔っているクミに半ば強引に押されたえんちゃんは「はいはい」とクミに付き合い二次会へ向かう。
本当はいきたかったな。
打ち合わせじゃなかったらクミと二次会行ったのになぁ。
ワイワイ盛り上がりながら二次会へと向かうクミ達の後ろを見送っていると、妙な寂しさを感じた。
