楽しい時間があっという間に過ぎて、同窓会も終わりに近づく。
「あっサユリちゃん、良かったら番号教えて」
さっと携帯を取り出しニコッと笑うえんちゃんの顔を見て、あたふたと携帯を取り出す。
「赤外線でデータ送信するから受信して」
「うっ、うん」
会場の隅っこで赤外線で携帯番号を交換。
えんちゃんの番号を受け取とると、今度は私の番号を送信。
今までクミしか入っていなかった中学時代の同級生のメモリー。
今夜からえんちゃんのメモリーも仲間入りする。
「サユリちゃん登録してね」
「えっ遠藤君もね」
初めて呼ぶ名前に馴れず“遠藤君”と呼ぶとえんちゃんは笑う。
