「ねぇ、クミって何の仕事してるの?」
「えっ?あっ、クミは、□□会社の受付嬢だよ」
「ふーん」
急に真剣な顔をしてクミの事を聞くえんちゃんの目線先は、クミの方を向いている。
遠藤君…クミの事気になるのかな?
それにしてもこの空間…
うっ…気まずい。
気まずくなった私は俯き、足元を見ていると、えんちゃんの目線を感じた。
「サユリちゃんはなにしてるの?」
「えっ…あたし?あたしは、△△会社の営業部だよ」
「へぇ〜。凄いねサユリちゃん」
急な質問に答えると、さっきまで真剣な顔をしていたえんちゃんの表情が、さっきとは打って変わりやわらかな表情に変わる。
「べっ別に凄くないよ。えっ遠藤君は?」
「俺?俺は接客業かな?…って仕事の話はやめよ」
「え?遠藤君から言いはじめたんだよ」
「あはは。ごめんごめん。せっかく10年ぶりに再会したんだし楽しい話しよ」
そういうと、えんちゃんは私を見つめニコッと笑い、話題を変えた。
