え?
教科書??
思い出そうと考え込むと「もう10年前だから忘れちゃうよね」とニコッと笑うえんちゃん。
「ごめんね。覚えてなくて」
思い出せない私は、えんちゃんに謝ると「気にしてないよ」と優しく声をかけしてくれた。
困った顔をしているとクミが間に入る。
「コラー!タクミ!サユリをいじめるな」
「クミじゃないからいじめませ〜ん」
「もう…サユリ、あたしちょっとお手洗い行ってくるけど、タク…えんちゃんに気をつけてね」
「えっ…あっ…」
いっちゃった…。
お手洗いに行ってしまったクミ。
私はえんちゃんと二人っきりに。
…気まずい。
男性馴れしてないし、遠藤君とあんまり話したことなかったから、どうしよう。
気まずい沈黙が流れたその時。
