「涼宮、俺と付き合ってよ」

越智君の言葉にあたしは小さく頷いた

傍にいられれば、それでいいと思ってた

しいちゃんの泣き顔を見たくないけれど、越智君が離れていくのも嫌だ

ごめんね、しぃちゃん

しぃちゃんの気持ちは今もよくわかるよ

胸が痛くなるくらい、しぃちゃんの苦しくて辛い気持ちは理解できるの

でもあたしも、越智君が好きなんだ

越智君と離れたくない

越智君が傍に居てくれたときは気付けなかった

でも離れそうになって、気付いたの

あたしも越智君の傍に居たいんだって

ううん、あたしが越智君の傍に居たいの

越智君に、あたしという女を求めて欲しいって思ってる

「良かった。これで拒否されたら、俺、再起不能になってたよ」

越智君がベッドに腰を下ろすと、あたしをぎゅっと抱きしめた

「好きだよ、涼宮」

越智君が、あたしの耳元で囁いた

越智君の声にあたしの顔が熱くなる

くすぐったくて、お尻がムズムズする

「あ…あたしも」

「なに?」

「…好き、です」

越智君が、物凄く嬉しそうな顔をした

「もう一回言ってよ」

「え? 恥ずかしいよ」

「俺しか聞いてないから」

「越智君が聞いてるから、恥ずかしいんだってば」

「いいから」

「…好き」

「ありがと」

越智君がまたぎゅっと肩を抱きしめてくれた