君を愛す ただ君を……

「おーいっ、佐久間ぁ」

俺は布団の上から、ツンツンと佐久間の身体を突く

佐久間は何の返事もしてくれない

「頼むよ…俺にわかるように説明しろよ」

「嫌いって言ったの」

俺がかっくりと肩を落とすと、携帯に着信があった

俺は番号を見て驚く

ついさっき佐久間に捨てられたカードと同じ番号だったからだ

「もしもし?」

『あ…大空君?』

「あ…うん。どうした?」

『ううん。何となく。もしかしたら、アドレス変えてないのかもって思ったから、電話しちゃったの』

「ああ…高校んときままだよ。メールもそのままだ」

『そっか。ずっと会いたかった…でも、大空君に会う勇気がなくて…ごめんなさい』

「気にすんなって。普通に生活してんだから」

『ごめんね』

「謝るなよ」

『…うん。会いたいな…大空君に』

俺がふっと笑うと、佐久間の蹴りがわき腹に入った

「帰るっ」

服を整えた佐久間が、立ちあがると大股で俺の前を通過していった

「あ…ちょ…さくっ」

『大空君?』

電話の向こうで、詩織が不思議そうな声をあげていた

「詩織、またかけ直すから。ごめん」

俺はそう言って、電話を切るとアパートを出て行こうとしている佐久間の手首を掴んだ