君を愛す ただ君を……

「…ごめん」

佐久間がしゅんと肩を丸めて謝った

「佐久間が謝ることじゃないだろ」

俺は佐久間の頭を撫でた

「詩織に強がったのは、怪我の原因が詩織にあるからだよ。医者に走るのは無理だって言われたのを聞いてるから。バスケは諦めろって。それで高校3年の夏の大会に出られなかったんだ。大学の推薦も取り消しになって。必死に勉強して、今の大学に合格した」

「医者に無理って言われたのに、どうして…今も…」

「結局さ。俺にはバスケしかないんだよな。必死でリハビリして、バスケに復帰したんだ」

俺の話を聞いている佐久間の顔が、すごく悲しげな表情になった

「ああ、気にすんなよ。ちゃんとバスケ、できてるし。夏の大会、ばっちり優勝したじゃん」

「いつも膝にサポーター巻いてたのって…冷え防止って言って笑ってたけど…本当は痛かったの?」

「痛いよ。そりゃあ…あんだけ試合を重ねていけば、痛みがでる…けど、それはライだって他の選手だって同じだろ? ライなんて、毎年大会のあとに入院だよ? まあ、今年は松葉づえだったけど…な」

俺がけらけら笑ってみせるが、佐久間は真面目な顔を崩さなかった

どうして…そんな顔をしてるんだよ

俺、平気だってば

「私、マネージャーなのに。3年間、チームを見てきたのに。気づけなくてごめん」

佐久間が頭をさげた

「ああ、いいって。ちょ…やめろってば。俺が言わないで隠してたんだから!」

佐久間が俺の手を握ってきた

え? ええ? なんで?

「今夜、佐山のアパートに行ってもいい?」

「え? あ…それは構わないけど。どうした、急に…」

「佐山に甘えたい」

ちょ…何を言い出すかなあ…佐久間はっ

どうしたんだよ

マジで

何が起きてるんだ?