君を愛す ただ君を……

「永田さんって人のせいね? どうしてそこまで彼女に執着しているの? ライらしくない。何をおいても、バスケ優先のライが、女性を優先にするなんて」

俺は佐久間の手を振り払うと、佐久間の顔を見た

「そうだな。俺にもわからないんだ。どうして、あいつが欲しいのか。だけど気になるんだ。気になって仕方がない。離れている時間のほうが長くて、頭がどうにかなりそうだ」

俺は部室を出た

何かを蹴る音が部室からしてくる

佐久間が何か蹴ったのだろう

戻って確認する気はないが…たぶん俺のロッカーあたりか、ゴミ箱か…そこら辺だろう

俺だって何かを蹴りたいさ

蹴っていいなら…凛の旦那を蹴りあげたい

殴りたい

小原さんと浮気してて、凛を抱いてるんだろ

凛を悲しませておいて、凛をベッドの上でも鳴かすんだ

そう思うだけで、嫉妬でどうにかなりそうだ

凛の夫がいない時間は、すべて俺との時間に変えてしまいたいくらいだ

俺が凛を愛したい

凛の身体を俺の全てで包んであげたい

それが叶わないから、苦しい

胸が痛い

行き場のない想いが、俺の身体の中で未消化のまま溜まっていく

会いたい

凛に早く会いたい

手を繋いで、夜道を一緒に歩くんだ

目的も決めず、ただ話しながら歩く

凛の話を聞き、俺の話を聞いてもらう

他愛ない話しでいいんだ

ときどきキスをして、恥ずかしがる凛の肩を抱く

凛はキスだけでも凄く後ろめたそうな顔をする

本当はもっとその先まで行きたいのに…凛はそれを嫌がる

それでもいい

凛の傍にいたんだ

俺は凛の温もりを感じられる近くにいたい