君を愛す ただ君を……

とりあえず、勘違いされちゃ困るし…なんか凛も会いたくなさそうな人たちだから

さっさとレジを打って、帰ってもらったほうがいいだろ

「あ…でもこの顔…お客様に似てますね」

抑揚のない声で、俺は言うと「1000円になります」とレジを打った

顔色を失った小原さんが、「早く行こ」と隣にいる彼氏に会計を急かした

彼氏が1000円札を叩きつけるように置くと、レンタルした物を掴んでそそくさと出口のほうに歩いて行った

「行きましたよ」

俺は、凛を見下ろして口を開いた

「あ…はい。すみませんでした。足…痛かったですか?」

「痛かったです」

女性の力だし、痛かったというよりは…急なことで驚いた

誰かに掴まれるなんて思ってないから

「すみません」

「知り合いですか?」

「え?」

「さっきの人たち」

俺は出入り口の自動ドアのほうに視線を向けた

「あ…えっと、旦那です」

旦那っ? さっきの小原さんの彼氏が…凛の旦那?

「……そうですか。すみません」

俺、もしかして凛に失礼なことをしてしまったかもしれない

凛には嫌われたくないのに

「え? 何で謝るんですか?」

「何となく…です」

「何となく」

凛は俺の言葉を繰り返しながら立ち上がった