「一人で…行くけど」
ふうっと大ちゃんのため息が聞こえた
「わかりきった嘘をつかれるのも、また辛いね」
あたしはぱっと顔をあげると、キッと大ちゃんを睨んだ
「じゃあ、どう言えばいいの?」
「僕が言っても行かなかったのに、どうして?」
「別に。深い意味はないけど」
「あるでしょ。好きだから…違う?」
「部活は休むから! ちゃんと言いに来たからね」
あたしはぷいっと大ちゃんから顔をそむけると、体育準備室を後にした
許せないっ
なんでいつも、突っかかるような言い方しかできないの?
あたしは、大ちゃんとは何の関係もない
ただの従兄でしょ
今は、従兄であり先生であるけど、それだけ
どうして、大ちゃんは……
ううん、違う
あたしが、大ちゃんの言葉にイチイチ過剰に反応し過ぎなんだ
大ちゃんの一言一句に、苛々してる
あたしが描いてた大ちゃんとは違ったから?
3年前は、あんなに好きだったのに…大ちゃんがくれる言葉一つひとつが嬉しくて、喜んでた
どうして、今は違うんだろう
大ちゃんの言葉が、痛くて重く感じる
あたしは体育館の外階段を降りながら、校庭を眺めた
大ちゃんが好きだったころのあたしじゃなくなったから?
時が過ぎて、あたしも大人になったから?
校庭を走っているジャージの男子生徒に目がいった
見覚えのある背格好に、見なれた走り方だった
「…越智君だ」
あたしはぼそっと名前を口にした
それだけで、あたしの胸が温かくなる
ふうっと大ちゃんのため息が聞こえた
「わかりきった嘘をつかれるのも、また辛いね」
あたしはぱっと顔をあげると、キッと大ちゃんを睨んだ
「じゃあ、どう言えばいいの?」
「僕が言っても行かなかったのに、どうして?」
「別に。深い意味はないけど」
「あるでしょ。好きだから…違う?」
「部活は休むから! ちゃんと言いに来たからね」
あたしはぷいっと大ちゃんから顔をそむけると、体育準備室を後にした
許せないっ
なんでいつも、突っかかるような言い方しかできないの?
あたしは、大ちゃんとは何の関係もない
ただの従兄でしょ
今は、従兄であり先生であるけど、それだけ
どうして、大ちゃんは……
ううん、違う
あたしが、大ちゃんの言葉にイチイチ過剰に反応し過ぎなんだ
大ちゃんの一言一句に、苛々してる
あたしが描いてた大ちゃんとは違ったから?
3年前は、あんなに好きだったのに…大ちゃんがくれる言葉一つひとつが嬉しくて、喜んでた
どうして、今は違うんだろう
大ちゃんの言葉が、痛くて重く感じる
あたしは体育館の外階段を降りながら、校庭を眺めた
大ちゃんが好きだったころのあたしじゃなくなったから?
時が過ぎて、あたしも大人になったから?
校庭を走っているジャージの男子生徒に目がいった
見覚えのある背格好に、見なれた走り方だった
「…越智君だ」
あたしはぼそっと名前を口にした
それだけで、あたしの胸が温かくなる


