君を愛す ただ君を……

さらに汗をかいた俺は、シャワーを浴びた

今度こそ、終わりにしようと思い、ベッドに座ると携帯に電源を入れた

すぐにメールを受信して、部屋にメロディが流れた

『私には今、ライが必要なの。お願い、会いたいの』

なんだよ…

綾芽がメールを送ってから、すでに2時間が過ぎている

俺は携帯の履歴を表示すると、綾芽の携帯に電話をした

10回目のコールで綾芽が出る

いつもなら、5回鳴らして出なければ、電話を鳴らすのを止めるのだが…

なんかメールが気になった

何か悩み事があるなら、聞くべきなのだろう

『あんた…誰だよ』

電話には男の不機嫌な声がしてきた

俺は確かに綾芽のアドレスにかけたのだが…どうして男が出るのだろう

『ちょっと…何、勝手に出てるのよ』
『煩く鳴ってるからだろ』

電話の向こうで、男女が言い争っている

男の声は知らないが、女は綾芽だ

『もしもし…?』

「メールが気になって…電話したんだけど」

もしかしたら俺は用なしか?

他の男に慰めてもらったのか?

『あ…ライっ…』

あきらかに気まずそうな声になる綾芽に、俺は唇を噛みしめた

『い…今ね。お、弟と会ってて』

綾芽が言い訳を始める

嘘つくならもっと上手い嘘を用意しておけよ

『あはは…。こりゃいいや、綾芽は弟と素っ裸になるのか? ああ?』

電話の奥から男の大声が聞こえてきた

『ちょ…やめてよ!』

男が電話をしている綾芽にちょっかいを出しているみたいで、たまに綾芽の甘い声が漏れてくる