君を愛す ただ君を……

これで、良かったんだよね?

間違ってないんだよね?

あたしは自分の胸に手をあてた

あの家には帰りたくない

旦那とよりを戻したいとは思わない

あんな生活に未練なんてない

ママはどう思ったのだろう

あたしは震える右手を、左手で包み込んだ

後悔はしてないけど、ママに反抗したことに少し罪悪感を感じてる

ママには、誰もいなくなっちゃった

ママを愛してくれる人が…いなくなちゃった

ママを支えてくれる人が誰も

パパにはアキさんがいる

お兄ちゃんには陽菜さんがいる

そしてあたしにも莱斗さんが……

ママの思う未来とは全く違う方向へと突き進み、そしてママには味方になってくれる人が一人もいなくなった

「凛、ママは平気だよ」

車いすを持ってきたパパが、あたしの肩をポンと叩いた

「でも…ママには…甘えられる人がいない」

パパがにっこりと笑った

「素直に甘えられないだけだから。あと1分もせずに、僕に怒鳴りこみにくるよ」

パパがあたしの視界に映るように、病院の玄関に向かって指をさすと…パパの言うとおりママが、ずかずかと院内に入ってきた