君を愛す ただ君を……

莱斗さんってすごい人だ

あたしは自分の部屋に戻ると、ベッドの上で膝を抱えた

鏡台にうつる自分の顔を見る

酷く歪んだ顔に、思わず自嘲の笑みを浮かべた

ひどい顔

こんな顔、莱斗さんには見せられないなあ

半袖シャツから見える腕にも無数の痣がある

手首に、旦那に押さえつけられたときの指のあとがくっきりと残っている

メールの着信が、部屋に響いた

莱斗さんから、メールだろう

あたしは携帯を手の中に入れると、メール画面を開いた

『試合、勝ったよ。明日、一日休みがあるんだけど…会える?』

あたしはメールの文字を見て、胸が温かくなった

嬉しい

あたしも会いたい

だけど…

あたしは鏡に映った自分の顔を思い出した

『テレビで、試合を見たよ。莱斗さん、凄く格好良かった。右足は平気?』

『決勝戦が終わったら、凛の実家の病院に行くよ。それで明日は?』

『ごめん。明日は無理』

『そっか。決勝戦が終わったら、会えるかな?』

『うん。会いたい』

『良かった』

あたしは携帯を持ったまま、ベッドに横になった

莱斗さん、次に会うときは良い報告ができるといいな