君を愛す ただ君を……

あたしは着の身着のまま…家を飛び出した

ママのところには行きたくない

助けを求めても、家に帰れと言われるだけ

莱斗さんのところに…行きたい

莱斗さんに会いたい

でも莱斗さんはバスケの準決勝を控えてるから…頼れない

結局、辿りついた先にあった家は…パパの家だった

携帯を握りしめたまま、家のインターフォンを押した

『はーい?』

パパの恋人の声が聞こえてくる

「…凛です。夜遅くにすみません」

『凛ちゃん? 今、開けるねえ』

アキさんの明るい声が、異様に感じた

別にアキさんが嫌いと…憎いとかそういう感情はないけど

今は、アキさんのテンションの高さについていけないから…ちょっと別の世界って感じがした

玄関のドアが開く

あたしの身体を見たアキさんの目が大きく開くと、目に涙を浮かばせた

「ど…どうして…辛かったでしょ」

そう言って、アキさんがあたしを抱きしめた

「凛が来たって? 珍しいなあ…今、ちょうど愁一郎たちも来て……」

パパが居間から顔を出すと、表情が固まった

明るい笑顔が消えると、どんどんと暗い顔になるのがわかる

「凛…どうしたんだっ。顔が…腫れてるじゃないか! 額に傷が…」

パパがおろおろと居間と廊下を行ったり来たりした

「しゅ…愁一郎っ! 救急箱を……あ、いや、ちょっと待て。一度、病院に行って…ああ、でもっ」

パパが完全にパニック状態になってるみたいだ

パパ、外科の医師なのに