君を愛す ただ君を……

ママは、許せなかったくせに

…ていうか、ママが勝手に勘違いして、パパを嫌いになって、無理やり離婚したのに

娘のあたしには、『一回くらいの浮気』ってさらって言っちゃうんだから

人って不思議だよね

自分の身に起きると、許せないのに、他人にだと『許せ』って軽く言えちゃうんだから

でも、大丈夫って気がする

あたしには、莱斗さんがいるから

今は無理でも、莱斗さんが医者になって、旦那よりも魅力な人間だって証明してくれる

莱斗さんが大学を卒業するまで、あと3年

あたしも頑張らなくちゃ

「凛、僕は別れないよ」

「あたしと離婚したら、経歴に傷がつく上に、パパの後ろ盾がなくなるからでしょ? 浮気するなとは言わない。けど、あたしも自由に恋愛していい?」

「は?」

旦那の眉がぴくっと動くと、険しい顔つきになった

「自由に恋愛?」

「だって、あたしは貴方を好きじゃない」

「他に好きなヤツがいるのか?」

「何で、怖い顔になるの? お互い、別に大した感情もなく夫婦になったのに。自分の浮気はオッケーで、妻の恋愛はいけないの? そんな理不尽をつき通すつもりでいるなら、あたしはこの家を出る。離婚届は、もうあたしの欄は書き終えてるし……」

旦那の手があがったと思ったら、あたしの頬に渇いた音が鳴った

「離婚はしない。別居もしない。僕と凛で恋愛をすればいいだろ?」

「無理」

「なんで?」

「好きじゃないから」

「好きになれよ」

「なれない」

「じゃあ、なんで結婚をしたんだよ」

旦那が手がまた上に持ち上がった