君を愛す ただ君を……

眼球が飛び出してしまいそうなほど目を大きくあけて、腰を抜かしていた

先生の反応も面白かったけど、その先生の姿を見ている奥さんもなかなか良い顔をしてた

写真に撮って保存しておきたいくらい

二人とも良い表情をしてたなあ…なんて思う

先生がベッドで寝付いたのを確認してから、奥さんがきっと駐車場に行って書いたのかと思うと…なかなか凄い根性をしているなあって思う

『あれでも昔は可愛かったんだ』って先生が悲しい瞳で言うけれど、今も可愛いよ

十分、先生の奥さんは可愛い

先生の気を引こうと一生けん命で、一途な気持ちが見ていて凄く伝わってくる

先生もきっとそれがわかってるから、別れないんだと思う

ああいう夫婦もアリなんだな

あたしはカーテンを閉めると、キッチンに足を向けた

一人分のコーヒーを淹れると、ワイドショーを眺めながら20分かけて飲み干す

テレビを消して、マグカップをテーブルの上に置きっぱなしのまま、私は奥の部屋にあるシングルのベッドに横になった

電気スタンドが落ちてきたときの先生の驚いた顔を思い出すと、私はまたクスクスと笑った

「駄目だ……おかしっ。笑いが止まらないよ」

私はベッドの中で、シーツをバシバシと叩いた

笑いすぎて腹筋が痛くなると、私は染みだらけの天井を無言で見詰めた

そろそろ、新しい住処を探さないといけないなあ…なんて思う

毎日、そう思っては眠りにつくけど、結局、ここが一番居心地が良くて、次の場所を見つけられない

たまに先生が行き倒れるかのように寝に来て、奥さんとの話をしてから帰る

週に一回、土曜日か日曜日のどちらか…先生がドライブに連れて行ってくれるのが凄く楽しかった

私が持ってきたお金を消化するためのデートだけど、先生と過ごす時間は凄く貴重だ

奥さんを愛し、奥さんに愛されてる越智先生には、申し訳ないと思ってる

身体の関係はなくても、悪いことをしているって気はある

だけど、先生に会いたい

先生と話がしたい