「悠亜」 愛しい彼の声。 「ん?」 「本当に…死ぬのか?」 いつも堂々としている彼の声が、 心なしか震えている気がする。 「ねえ、津輝は私が死んだら 悲しくなるのかしら?」 私もまた震えた声で聞くのだ。 自分の存在したことを 肯定してもらうために。 「ああ。」 ああ、私は彼の 不器用な優しさがすきだった。