僕は雅巳の言葉に導かれるように、みんなが集まり列を成している場所へ向かって歩を進めた。
騒ぎになっていたのは、僕がトイレから戻ってきた時の事だった。
自分の班のダブルスを応援しているうちに急に尿意をもよおしてきた僕は、同じ班の男子の一人に、その事を告げてトイレに向かった。
まだ自分の出番はないし、大丈夫だろうと、思っての事だったが、トイレから戻ってきたら体育館の一角が大変な騒ぎになっていた。誰かの試合をみんなで応援しているらしいが、白熱しているらしい。他の班の連中まで、集まっている。
胸騒ぎがした。
あの辺りは確か、雅巳の班がダブルスの試合をしているはずだ。
まさかな。自分の考えを振り払いながら、僕は早足に人だかりに近付いた。
雅巳と半田がペアーを組んでダブルの試合をしていた。
みんな、いつも見学の、雅巳が試合をするというので集まってきたのだ。しかもよく見れば、人だかりは男ばかりではないか。
「ホント、須藤さんって綺麗だよな」
誰とも知れない独り言を耳にしながら、僕は心の中で頷いた。
身軽な体を舞わせて、バトミントンの羽を追いかけている雅巳。
確かに体を動かしている雅巳は綺麗だった。
騒ぎになっていたのは、僕がトイレから戻ってきた時の事だった。
自分の班のダブルスを応援しているうちに急に尿意をもよおしてきた僕は、同じ班の男子の一人に、その事を告げてトイレに向かった。
まだ自分の出番はないし、大丈夫だろうと、思っての事だったが、トイレから戻ってきたら体育館の一角が大変な騒ぎになっていた。誰かの試合をみんなで応援しているらしいが、白熱しているらしい。他の班の連中まで、集まっている。
胸騒ぎがした。
あの辺りは確か、雅巳の班がダブルスの試合をしているはずだ。
まさかな。自分の考えを振り払いながら、僕は早足に人だかりに近付いた。
雅巳と半田がペアーを組んでダブルの試合をしていた。
みんな、いつも見学の、雅巳が試合をするというので集まってきたのだ。しかもよく見れば、人だかりは男ばかりではないか。
「ホント、須藤さんって綺麗だよな」
誰とも知れない独り言を耳にしながら、僕は心の中で頷いた。
身軽な体を舞わせて、バトミントンの羽を追いかけている雅巳。
確かに体を動かしている雅巳は綺麗だった。



