「う、まーい!じゃがバターって私、大好きなんだよねー。」

待ち合わせをしてからは、私の希望で、まず腹ごしらえしに露店へ向かった。

イベントには時間が早かったし、お腹もすいていた。たこ焼き、いか焼き、お好み焼きを制覇したあと、じゃがバターを美味しそうに頬張る私を見て、愛奈がぽかんと口を開けていた。

「私たちはちひろの大食いに慣れてるけど・・・愛奈ちゃん、びっくりしたでしょう。・・・愛奈ちゃん?大丈夫??」

優雅に揺さぶられて、やっと我に返った様子の愛奈は、目をキラキラさせて、

「ちひろさま・・・・っ!素敵です!その、食べっぷり、気持ちいいです!うちのお兄ちゃんと張り合えるくらいの食べっぷりでした!」

そんなことを言った。

「お兄ちゃん?愛奈ちゃん、お兄ちゃんがいるんだ?」

そこまで言われて、ちょっと恥ずかしくなった私は、手(口?)を止めて言った。