気がついたら、大声を上げ、立ちあがっていた。 そのまま舞台に駆け上がり、2人を引きはがした。 俺は夢中でちひろを抱き締め、 「ほかのやつと、キスなんか、ダメだ・・・・。」 ちひろにだけ聞こえる声で、呟いた。 「陸くん・・・。」 「・・・・逃げるぞ。」 ちひろの耳元で囁くと、ちひろも小さく頷いた。 俺たちは、全力疾走で会場から逃げた。