わかってしまった。

私ってば、陸くんが好き、なんだ…。

弥佳が言ってた、私の気持ちって、こう言うことだったんだ…。

意識したら、急に恥ずかしくなってきて、陸の顔をまともに見られない。

ドギマギしている自分を誤魔化すため、急いで、買ってきたココアを口にした。

「あっつ…!」

猫舌だったんだ、私!忘れてた…。

「だ、大丈夫?火傷した?」

陸が慌てて近寄ってきて、自分のハンカチを私の口許に当ててくれて…その瞬間、まるで、キスされるかのように陸の身体が、私に覆いかぶさっていた。

近いよ~!それに、足が密着してるって!

陸の近さに、思わず目をギュッとつぶってしまった。

その時、

「…ちょっとこれで押さえてて?」

ハンカチを差し出し、陸は、急に席を立ってどこかに行ってしまった。