私は、それまで陸が座っていたところへ座ることになった。

あ。あったかい…。

ソファは、陸の温もりが残っていて、暖かくて気持ち良かった。

ソファに身を沈めた私を、陸は複雑な顔つきで見ていた、と思ったら、いきなり着ているセーターを脱ぎ始めた。

「あれ、陸くん、暑ぃ…」

私が言い終わらないうちに、膝の上にセーターが乗せられた。

「…足…、寒そうかな、と思って。」

照れたように言う、その横顔を見たら、胸がキュン、と締め付けられた気がした。