「あ、あのっ・・・!」


女の子の声が聞こえた。振り返ると、中学生くらいの女の子が、双子の男子に声をかけているところだった。双子はちょうど家に入ろうとしていたところだったみだいだけど、引き返してきて、女の子と話し始めた。

あれ、城川の制服じゃないかな・・・。

俺は、遠目ながらちひろと同じ制服であることを確認し、

あー、またあの娘のことを考えちゃった・・・諦めるつもりだったんじゃないか?


―――――なんだか俺、やばくないか?テストどころじゃないよな・・・。


溜息をついて、もと来た道を戻った。

目の端に、女の子が双子に手紙らしきものを渡すのを見ながら・・・。