と、いう思いを込めていつまで経っても高級シーツから離れないわたしに、キサラギはしびれを切らしたのか。


「……困った人ですね。…ふぅ…しかたない。
お嬢様、コートをお持ちしますので、少々お待ちいただけますか?」

「ホント!?」

「お嬢様に嘘など付きません」


ニコリと笑ったキサラギが…今は天使に見えてしょうがないわ!!

わたしは嬉しさのあまり、


「ありがとうキサラギ!やっぱりあなたは、わたしのサイコーの執事よ!」


なんて叫びながら、飛びついてしまった。

だけどキサラギは、


「ふふ…そうですか?ありがとうございます」


……まったく慌てる素振りなんか見せずに、わたしをしっかり抱きとめて頭を撫でてくる。

……わたしを、いくつだとお思いかしら!?


なーんて、今は気にしない!


外で遊べるのよ!

これほど嬉しいことはないわ!!