深呼吸を繰り返すナツ。
顔はもちろん首まで真っ赤になっていた。
「鼻で息しろよ」
キスをやめなかった俺が悪いんだけど。
でも一秒だって離すのが惜しかった。
もっともっともっと。
ナツとキスしたい。近付きたい。
抱き合いたい。
好きな女を相手に、そう思うのは男として当然だろう?
「そんなこと……言ってくれなきゃ、わからないよ。初めて……なんだから……」
息もまともに出来ていないくせに、まだ俺を睨みつけるナツ。
ここは謝るべきなんだろうけど。
それより……
「初めてってマジで?」
こっちのほうが大切だ。


