「…熱く…ないわよ?」 開かれた手の平には、火傷どころか煙草の残骸すらなかった。 「な…な…なんで…」 彼女は驚く私を満足気に見つめると、再び煙草を取り出して細い指先に挟んだ。 そして もう片方の手で、煙草を握った手を指差して言った。 「熱さなんて感じないよ…?だって…これは肉体じゃないからね。」