私がこの提案に応じる気があることが分かると、彼女は私の肩にかけていた手を下ろし、いきなり自分のTシャツの袖をまくり上げ始めた。

顕になった彼女の華奢な左肩には、薄く青白い炎のようなアザが浮かび上がっている。


彼女は視線を、自分のそのアザから青い炎に釘付けになっている私に向けた。

その視線を感じ、私は彼女の方に顔を向ける。

目が合うと、彼女はどこかしら悲しみを含ませながら言った。



「…これは、私の残りの命の炎よ。」


…?!


私は再び視線を彼女から炎に戻した。

彼女の肩に溶け込むように広がる淡く青いアザ。



これが…彼女の…命の炎…?


肩を包む炎を眺めながら、彼女は言葉を零した。



「あぁ…もうこんなに薄くなっちゃって…急がなくちゃね…。」


「え?」



彼女はまくり上げた袖を下ろしながら、衝撃的な言葉を発した。



「私はね…」