ふとテーブルの上に一枚の置き手紙を見つけ、近付いてその紙を拾い上げる。



『千夏へ』



案外綺麗な文字に思わず笑みが零れる。



『会社行ってくるな。ゆっくり寝てていいから!CHU!!』



最後の言葉に思わず笑みが零れた。



「……?」


最後のローマ字の下に、何か文字を消した後がある。


「何だろ……?」


目を凝らしてその跡をじっと見つめる。


「ん~?…愛…し…………っ」






胸が



詰まった。








---『愛してる』----






書きかけて消した文字…



伝えかけて……消した想い…。