「ん、ありがとう」

そう言って実梨ちゃんは笑った。

そしてなんの転機もないまま3年生。

あいかわらず実梨ちゃんとは仲良く

していた。でも向こうが私をどう思って

いたかは知らない。

ただ西崎秀に近づくために私と

いたのかもしれない。

クラス替えで、西崎秀は実梨ちゃんと

同じクラスになった。

私は二人と離れた。

と言っても隣のクラス。

西崎秀と同じクラスになった

実梨ちゃんからしたらやはり私は

もう用無しなのか、私のクラスに

来ることもなくなった。

私はクラスで仲良い子も出来ていたし

特に気にしていなかった。

このクラスで出会ったのが沙綾と

竜歩と月翔だった。

席が近くて、4人はすぐに打ち解けた。

この新しいクラスで私はやっていく。

とても楽しい毎日になると思ってた。

1週間くらいたって委員会決めを

することになる。ここで私の運命は

大きく動いたのかもしれない。

だるいことが嫌いな私は立候補なんか

するはずがない。

なかなか決まらずじゃんけんで負けた

人が仕事を引き受けることになった。

そこで、私は負けたんだ。

本当になんでこのとき勝てなかったのか。

後悔ばかりが残ることになる。

そして私は放送委員になった。

月に1週間隣のクラスの人と、昼の

放送をするのが主な仕事。

初めての委員会活動で知ったんだ。

西崎秀も放送委員だってこと。

隣のクラスだから一緒に仕事を

しなければならない。

私は何も悪いことをしてないけど

実梨ちゃんのことがずっと頭に

ひっかかっていた。

なぜかいけないことをしてしまった

ような・・・そんな気持ちになった。