2年生になって実梨ちゃんとは

クラスが離れてしまった。

しかし休み時間になるたび

私のところに来る。

わかってる、私に用があるわけじゃ

ないってことくらい。

そんなこと、1年生の頃から

あったもの。

でも私は何も言わない。

だって、誰も悪くない。

実梨ちゃんはただ西崎秀が好きなだけ。

私はと言うと、1年生の秋に彼氏と

別れてからそれっきりだ。

クラスは違ったがそれなりに

好きな人はいた。

でも見てるだけでよかった。

はぁ、私だって同じだ。

それでも話しかけるなんてやっぱり

出来なかった。

一度告白したことがある。

でもフられたから、簡単に諦める

ことも出来なくてひそかに好きでいた。

連続で同じクラスになったくせに

西崎秀とはやはり何も話さない。

嫌われているのか?とも思ったり

したけど、考えるのをやめる。

ある日実梨ちゃんと一緒に帰ってた時

「鈴音ちゃん、西崎くんと仲良く

したりしてる?」

そう聞かれた。

「いやいや、一言も話したことないと

思うけど」

そう言うと、実梨ちゃんは

少し切ない顔をした。

「うらやましいな、おんなじクラス

だなんて・・・やだね!私鈴音ちゃんに

嫉妬してるみたい!」

本当に好きなんだな、そう思った。

「大丈夫だって!私西崎秀になんの

興味もないし、喋りたいとも

思わないから♪」