「・・・え?」

え、って何?

「20点やん!」

足している!コイツ・・・足している!

「あー、それで良いや」

気付くな、と心の中で思う。

≪8×12っていくつなぁーん!!?≫

何、後ろに友達がいるのか!?

≪1けたと1けたの計算にしてやぁ!≫

友達もお馬(か)な様だ。安心。

≪96やろ?≫

女の子の声?・・・彼女?

≪おぉ!サンキュー☆≫

「96やんな?♪」

「声、まる聞こえ。誰?友達?

一人だけ頭良い(?)子いたけど」

つい聞いてしまった。

「僕のかわいー、彼女!

凛(リン)たんや!」

「そう」

「うわ、反応うっす!」

やっぱ、そうだよね。

「彼女といるのに電話なんてしてて

良いの?切れば?」

イライラしてきた。

「鈴音?どうしたん?」

「別に・・・」

拓真はなんにも悪くない。

もちろん凛ちゃんも。

「凛は大丈夫やで?僕、今みんなと

離れてるし。今外やねん。みんな

盛り上がっとるから心配いらんで」

―――キーンコーンカーンコーン

「あ、鐘なってる」

「ほんま?切った方がええの?」

「え・・・。本当はもっと話したい」

自分でも何言ってんのか不明だった。

「え・・・?」

「ウソだし!なんでもない☆

私、戻るから切るよ?

拓真・・・またメールちょうだい♪」

「おぅ!りょーかい☆

また、電話しよな♪」

――ピッ