雪結は少し小さいことを除けば全く他の同級生と変わらない。



それどころか、



雪結はとてもかわいかった。



身内の目から見てだけでなく


父さんがかなりの男前だから、父さんによく似た雪結もかわいかったんだ。




俺の親友の夏樹(ナツキ)も雪結がお気に入りだった。

「雪結ちゃんは素直で、かわいい。緒田に似なくて、ホント良かったよなぁ。」


「……うるさい、黙れ。」




夏樹は、あいつは女タラシだ。

夏樹が雪結のことをかわいいと言う度に
俺の眉間にしわが寄った。


「緒田、おまえ………懐ちいせぇ……ク、ク、クッ……」

夏樹はそんな俺を見て、いつも肩を震わせて笑った。


「……うるせー…。」









俺は雪結のことがかわいくて仕方なかった。


……妹の……雪結のことが……………。