目が覚めて目の前に顔があって、見ず知らずの人間で、それも、物凄く近い場所にあって・・・

あなたならどうしますか??





今、私の目の前には、足を大きく広げ、不機嫌そうに右足を揺すり、右の頬を赤くさせている男。

「あ・あの・・・ご、ごめんなさい・・・。」

男はソファに座り、そっぽを向いて座っている。
その下の床に座り誤っては見るものの、こちらを向いてはくれない。

それに、何かいっぱい男の人も増えてるし・・・。

ど・どーしよ・・・。


目が冷めた瞬間に私の顔を覗き込んで居た男の顔をひっぱたいてしまった。
その衝撃で私は男の膝から滑り落ち、今の状態。

まるで、悪さをしたペットと飼い主のように見えるだろう光景。

「あ、あの・・・」
「名前は?」

男に話しかけようとした瞬間に隣から声が聞こえた。

赤い髪の毛をした男の子が私と目線を合わせて聞いてくる。

「あ・・・。寧子・・・・です。」

「ネコちゃんね。よろしく!俺は響!」

「は、はい・・・。」

「あ、こいつは気にしなくていいよ~。」

そう言って両手を差し出す響と言うなの男の子。

握手なのに両手??
不思議に思い、同じように両手を差し出してみた。