「・・・うめぇ。」

「本当?!よかった~!!」

ネコの作った味噌汁は懐かしがるような故郷もないが、なんだか懐かしい味がした。
ご飯と味噌汁を2杯ずつ食べて、ネコが切った果物をデザートにして全員で出かけた。

「あっ。ちょっと待って・・・あの・・・歩いていけない??」

「あ??」

「えっと、だって、ここ、どこかもよく知らないし・・・。」

「今日は無理だ。またな。」

お前を探してる奴がどこいるかもわかんねーのに無理だろ。

場所の説明は響がしていた。
表を回って俺の家の全貌を見たネコは心底驚いていた。

「・・・王子??」

「誰がだよ。」

お前の家もでかいんだろうが。そんなに驚くなよ。

2台に別れ乗り込んだ車が学校へ近付いていく。
朝の送りラッシュの車をよけ、昇降口前のロータリーの車をつけた。

運転手がドアを開け、全員が降りると一礼をして去っていった。


「ここって・・・香蘭学院・・・。」