低血圧の俺にはつれぇ、朝からうるせー双子の声。

朝飯は起きたら用意してあった。
響が使用人に指示したのだろう。
ネコの隣で誰が飯を食うか、で揉める双子を一生懸命になだめるネコ。

「うるせーぞこらっ。」

ベッドに身体を半分起こして双子を威嚇すると渋々ながら席について飯を食いだした。

どこで食おーと一緒だろうが。
ベッドからおり真っ黒いシャツに真っ黒い学ラン、真っ黒いブーツに着替えた。

ソファに腰掛けて朝飯を食ってるネコを見た。
きちんと制服を着て長い髪の毛を2つに結んで、キレイにご飯を食べている。

こうして見たら・・・中学生だな。

「日和くん・・・ご飯食べないの??」

「朝は米じゃねーとダメなんだよ。」

机の上に広がっているのはクロワッサンやフランスパン、それにスープにプレーンオムレツ。真っ白な食器の上に彩りキレイに洋食が飾られている。

「ちょっと待っててね。」

そう言うとネコが立ち上がりバスルームの方に消えて行った。

5分程して戻ってきたネコの手には和食の乗った盆。
焚きたてのご飯に豆腐とネギの味噌汁、シャケの切り身に海苔、それに3種類の漬物。

「ごめんね・・・勝手にキッチン借りたの。」

これ、こいつが作ったのか??

「お前、これ、作ったの?」

「朝早く起きすぎちゃって。顔洗おうと思ったら奥にキッチン見つけたし、勝手に食材とか使っちゃったけど・・・。ごめんね。」