ため息・・・。
めんどくさい・・・よね。やっぱり。

いつまで居るんだよこいつ、って思うよね・・・。

響くんに案内されて来たのは大きな檜のお風呂。
そういえば・・・ここってどこなんだろう??

この、お風呂といい、部屋といい、結構な物だと思う。
響くん達がお金持ちだし、日和くんも??

買い物の行きも帰りも車に乗ってたからよく見えなかったけど、部屋を出て真っ直ぐ行けば大きなヨーロッパ調の門があった。

・・・・一体、何者?

それよりも・・・。
迷惑かける前に出て行った方が良いよね・・・。

これからどうしよう・・・。


バシャン!!

「痛っっ!!」

これからを考えれば不安になる。
その思いを振り切る為に思い切り肩まで浸かると、肩の傷に滲みた。

「くぅぅうぅう~~~~!」

涙が出てくる。
この、滲みるって傷みは何で耐えれないほど痛いんだろう。

傷みが治まるまでは、傷みのせいにして泣いた。

何も解決していない自分の現状、これからの事への不安。

涙は傷みが治まっても次から次に出てきた。


お風呂から上がる頃には今晩中にここを出ようと心に決めていた。