半分呆れながら、ネコをかわいそうに思う。
響だけでも相当なのにあの騒々しい双子がいれば疲れて帰ってくるだろう。

「昨日、俺の家の前に変な車が止まってた。」

「どんな?」

「黒塗りのシボレー。全面フルスモークの真っ黒が表と裏に1台ずつ。」

「親父さん関係じゃねーのか??」

「親父関係ならすぐに分かる。」

「そうか・・・。」

「ここには持ってこねーようにしてるから。」

「迷惑かけてわりぃな。」

「しょうがねーよ。拾ったのも、かくまうのも気まぐれだろ?付き合ってやるよ。」

「おん。頼む。俺、ちょっと寝るわ。」

「了解。俺もちょっと出てくる。」

「おお。」

鈴が出て行った部屋の中で、ネコが一体何者なのかを考えていた。
考えはまとまらず、そのまま眠りに落ちた。