そうやって先生を見ていたら、先生がぱっとこっちを見た。

「松井」

ばっちり目が合った。

先生を見てたこと、気付かれた?
平然を、平然を…

「はい」

すっかり油断していた。
まだ春休み気分が抜け出ないのかも。

「進路って、K短大だよな?」

「はい、就職しようとも思ったんですけど、親が進学しろって。」

うちの親は私の成績に期待しきっている。

「もっと上狙う気ないか?」

私は黙って先生の話を聞く。

「松井にその気があるなら、僕がフォローするよ?」

何その甘い誘惑。

それに、実際狙わなくても備えあれば憂いなしじゃん。

別に実際上の学校にしなくたって、一応勉強しとくに越したことはない。

何より先生が私のためにフォローしてくれるなんて。
嬉しくて胸の奥から何かが込み上げて来そうだ。

「じゃあ、ちょっと親と相談してみます。」