向井さんに食べさせる
ってだけで緊張して作れない。


「へ、下手なんです。」


わぁー噛んだよ。

嘘ついてるって
バレちゃうじゃん。


向井さんは黙って
あたしを見つめていた。



そんなに見つめられたら
倒れちゃいますって!!



「いいよ。まずくても。
俺は怜奈の料理が食べたい。」


向井さんの笑顔を見ると
下手なんて嘘
見破ってるみたいだった。


「…………分かりました。」


やだぁ……

緊張ヤバい。


それからあたし達は
スーパーへ向かった。