何も言わずに座ると
すぐに紅茶を出してくれた。


「ありがとうございます。」

そういえばこないだは
混乱してつい敬語
忘れちゃったんだよね。


……なんて
どうでもいいことを
今さら思った。




―――沈黙が続いた。

どうやって
切り出せばいいのか
分からない。



沈黙を破ったのは…

「考えはまとまった??」

向井さんだった。



あたしは
ゆっくり頷く。


「あたし…
向井さんのこと大好きです。
どうしようもないくらい
好きです。


だから…
だから…

だから……別れます。」