「怜奈に彼氏なんか いるわけねーだろ?? なっ??怜奈??」 ここであたしに振るの!? しかもさ なんて答えたらいいか 分からないし… あたしは ゆっくり息を吸って 雅也を見た。 「雅也、あのね… 向井さんと 付き合うことになったんだ。」 雅也の目が見開いて あたしを抱きしめる力が 少し弱まった。 「……いつから??」 「2週間くらい前から…」 空気が重かった。 しかも教室には いつの間にか あたしたちだけになっている。 「なんだよそれ…」 雅也の声は低くて 少しかすれていた。