その瞬間クラス中の女子達は席の周りに集まって来た。

「ねぇねぇ。中原君、メルアド教えてよ?」


「メルアド?お前ら女子全員に教えてやるわ!」


と言い、前の黒板に自分のアドレスを書き出した。女子達は必死にメモしている。


そしてまた席に戻ってくるなり、

「なぁ。渡良瀬って名前なんて言うんだ?」


…。


「えっ。聡だけど…。」


「よっしゃ!聡って呼ぶな!俺はしょうきちでもしょうゆでも何でも良いぜ!」

展開早っ!


「じゃあ、翔一で。」


「OK!なぁ、聡は彼女居んのか?」


「一応居るけど。」


「そっか。そっか。じゃあ今度絶対紹介してな!
俺は聡の大親友の中原 翔一です。って言うから。」

「(笑)」


ついていけない(泣)

午前中の授業はあっという間に過ぎ、翔一は一時間目から爆睡していた。


お昼ご飯は弁当だけど、僕は毎日 菜々に作ってもらっている。

菜々の弁当は最高においしいし、毎日中身が楽しみだ。

「おぉ!今日は焼肉弁当かぁ。美味しそう!」


「どう?美味しい?」

菜々が聞いてくる。

Vサインで返した。


午後の授業はあまりにも眠たかった為、寝てしまった。


午後の授業が終わり、クラスメイトの楠木 憲二(くすのき けんじ)が、


「なぁ。聡。今日暇?カラオケ行かない?」


「うん。今日は…。」


「何?何?」

隣から翔一が入ってきた。

「カラオケ?マジ?俺めちゃめちゃ歌自信あり!行こうぜ!おーい。みんな。今日カラオケ行かねぇか?
俺の転校祝いしてくれよぉ(泣)」